登米市などが主催する、市民による創作劇「登米市民劇場 夢フェスタ水の里」の公演「加奈陀(かなだ)に渡った蛍火の夢 アメリカ及甚物語」が3月7、8の両日、同市の登米祝祭劇場で行われました。
夢フェスタは、登米市に伝わる民話や風土を題材にした手づくりの舞台公演で、平成10年度に始まり今回で11回目の開催です。
今作は、明治時代、困窮に苦しむ郷里を救うため村人82人と新天地を求めてカナダに渡航した登米市東和町出身の実業家、及川甚三郎(1855―1927年)にスポットを当てました。
地元で「及甚(おいじん)」の愛称で親しまれ、住民に夢を与えた先人の生きざまを描こうと、子どもから年配者までの幅広い出演者48名と市民ボランティアによるスタッフ134人が参加しました。
物語は、カナダでドッグサーモンや筋子が捨てられていることに着目した及甚が、事業化を志し、村人82人を乗せた帆船水安丸で石巻の荻浜港から密航し、バンクーバーの無人島を開拓していく姿を描きました。
2回の公演は立ち見客が出るほど盛り上がりを見せ、総入場者数はあわせて1783人を記録しました。
当協会では、カナダとの交流促進の観点から、本開催の協力団体として支援を行っております。 |